魔王vs神王→私!?
「~~~~~~ッ、何を考えているんですか!?
ユーリ、僕たちは似た者同士なんです!!
分かりあえるに決まっている!!」
そんな目で見ないで下さい!!!
カナデくんはそう言ってシオン様の首から指を解き、よろよろと後ずさった
その途端、解放されたシオン様は床に倒れこみ、せき込んだ
「がは、ごっほ、げほげほげほげほっ」
『シオン様っ!!!』
床に膝をついて、シオン様を抱き起こす
赤黒くなった首とその周辺は、辛苦のすべてを語っていた
ぜえぜえと肩で息をしながら、虚ろな目は私を映した
『シオン様、シオン様・・・大丈夫ですか!?』
みじめなほどに狼狽した私は、次から次へと溢れだす涙を拭いもせず、ただただシオン様の名を呼び続けた
苦しそうに笑うシオン様に、私は謝りたかった
カナデくんと私の問題に、巻き込んでしまったことを
しかし、泣きじゃくってしまっている今、言葉にはならなかった
そんな私を見て、シオン様は頷いてくれた
そして重たげに腕を持ち上げ、私の頬にその手を当てた
「言わなくてもいい・・・俺が、逃げ続けたから、カナデはこうなってしまったんだ」
『違います・・・私が、しっかりできなかったから・・・』
愛を、いつまでも欲し続けたから
盲目的に、愛を欲していたから
カナデくんに自分の意思を伝えていなかったから
カナデくんがあまりにも私の心を察してくれるから、
私の中ではカナデくんが正義になってしまっていて
諦めてしまって
隠してしまって
無かったことにした
私が、悪いの