魔王vs神王→私!?
ねえ、カナデくん・・・
私も気付けてなかったの
コウくんも、天愛も、愛海ちゃんだって私の味方だった
馬鹿な私はそれに気付けなかったから、心の風邪をこじらせちゃったの
カナデくんが私のことだけを考えているように
私も父のことしか考えていなかった
だから父が私を拒絶した時に、私は壊れた
私はカナデくんを拒絶なんてしないよ
それでも、カナデくんは気付かなくちゃいけないの
自分に、味方は、いるんだってこと
『あのね、カナデくん・・・シオン様は貴方のことを大切に思っているの
ずっと一人で過ごしていただなんて、間違っているよ
ねぇ、お願いだよ、気付いて。
貴方の世界に干渉しているのは、私だけじゃないんだよ」
全てを言葉にするのは難しい
それでもできる限りの言葉を紡いだよ
カナデくんも、本心をさらけ出して・・・?
そう願っていると、突然
光の消えた瞳で私を見ていたカナデくんはふっと笑った
口元しか笑っていない、不気味な、笑み
何を考えているのか、今から何を言おうというのか。
まったく予想ができない
思わず身構えると、カナデくんは私の腕を急に引き、無理矢理立ち上がらせた
『・・・っい、たいよ・・・』
顔をしかめてしまうほどに強く掴まれた腕
一歩、後ろへ退こうとした途端
カナデくんは私に、深く口づけた