魔王vs神王→私!?
私の腰にまわされている手に力が入り、体が更に密着する
息が苦しいくらいに抱きしめられる
「コウ、僕を助けてくれませんでした。
僕が殴られているのを見て、より一層努力していました
自分が殴られるのが嫌だったんです
努力によって差がまた開いて、僕が殴られる
無限とも思えるようなループにはまってしまったんです」
奏くんの声はかすれ、震えていた
私からは見えないけど、泣いているのかもしれない
「だから、いつからかはもう忘れてしまいましたが、コウに嫌がらせをするようになりました。
コウが好きになった女を、僕が目の前で奪うんです
力ずくで。無理やりに。
コウが悲しそうな顔をするのが、たまらなく心地よかった。
散々遊んだそのあとは、無残に捨てる
・・・コウに勝った気がしていました」