【短編】グラさん観察




「ん―――…、よっしゃあ!!グラさん…いや、壱に1歩近づけたぞー」



叫ぶあたしを周りの人は、奇妙な生き物を見るように見てるけど、そんなの慣れっこ。


ヤバイ……めっちゃ嬉しい。


ちょっと前まで、名前すら知らなくて、話せるなんて思ってもみなかったのに。



まだ、心臓ドクドクいってるし。



私と壱を近づけてくれたチャラ男さん。



心からありがとぉ。



さっそくメールをしようとケータイを開いた。


メールメール……




……ん?



まさか……ね?




いや、そのまさかみたい…。





話すのにいっぱいいっぱいで、メアド聞くの忘れてたぁ…。






< 19 / 53 >

この作品をシェア

pagetop