【短編】グラさん観察
声のした方を驚いて見ると、そこには……息を切らして、全身砂だらけの壱の姿。
約束の時間までまだまだあるはずなのに、どうして?
ってか、それより「俺の女」って。
しばらくの沈黙の後………
「ふっ…ふふ……」
何かと思えば、いきなり陵さんが笑い出した………。
その姿に、私も壱もビックリ。
「やーぃ壱、何考えてんだよ」
位置の名前を知らないはずの陵さんが、指差して笑ってる。
えぇ!?
壱と陵さんって、知り合いなのぉー?