【短編】グラさん観察
自分の変態さに開き直っていると、いきなり後ろから大きな声がした。
………相変わらず、声大きいなぁ。
「もぉ、声大きいよ…真紀(まき)。今日も絶好調みたいだね」
真紀は、同じ大学の友達でバイトも一緒にやってるかなり古い友達。
頼れるアネゴ的存在なんだ。
恋のことは真紀に聞け!って言われるぐらい物知りで、恋愛経験豊富。
「はぁ~まったく……」
――――?
何かと思えば、いきなり大袈裟なくらい大きなため息を吐いた真紀。
それから、腰に手を当て眉を顰めて話し始めた。
「いい?恋は、アタックあるのみなのよ!!くよくよしてちゃダメ。
まずは名前を知ることから」
――――えぇ!?
なんで私が恋してる事わかったの!?
不思議なくらい当たっちゃう真紀の言葉に唖然としてしまう私。
そんな私を尻目に、恋愛とは何かを解く真紀は、もう超人の域を超えていた。
………もしかして、真紀ってエスパー!?