土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
それから・・・。
どう足掻いても、史実通りに事が運ぶ。
土方「近藤さん・・・。薩摩に付かねぇか?」
近藤「何を言ってる!!俺らは、会津藩預かりの新選組だぞ!そんな恩義を仇で返すような真似は出来ん!」
土方「だよな・・・。」
近藤さんならそう言うと思った。
土方「はぁ・・・。上手くいかねぇな・・・。」
だったら、幕府の中心に食い込んでやる!
そう思った矢先・・・。
土方「近藤さん・・・。今度の幕府の話し合いに俺も行って良いか?」
近藤さんは、苦い顔をした。
近藤「とし・・・。最近、どうした?」
土方「何が?」
近藤「俺らは、役割がきっちり分かれている筈だ。としは、この隊の中の事。俺は、政。幕府との話し合いは、俺の役割だ。」
はぁ・・・。
だよな・・・。
俺らは、史実通り、甲陽鎮撫隊として、甲府に向かう。
それには、皆、士気が上がった。
俺も、気分は良かった。
土方「近藤さん・・・。そろそろ、甲府城へ向かおう。」
近藤「まだ大丈夫だ!それに、まだまだ、俺達の勇姿を見たいと言ってる奴らもいる。」
土方「でも・・・。」
「近藤さん!」
近藤さんは、昔の友人とどこかへ行ってしまった。
そんな時・・・。
新政府軍が、甲府城に入ってしまったという知らせが届いた。
土方「くそっ!」
しかもこんな寄せ集めで、太刀打ち出来るはずがねぇ・・・。
土方「近藤さん!俺が、江戸城に向かって、応援を要請してくる!後は、頼んだっ!」
近藤「あぁ!」
俺は馬を走らせて、江戸城に向かった。