土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
俺達は、名前を変えて、金子邸に移動することとなる。
土方「ここはやめねぇか?」
近藤さんは、ため息をつきながら言う。
近藤「内藤(名前を変えた。)お前、やっぱりおかしいぞ!松本先生のご紹介を蹴るつもりか?」
土方「いや・・・。そうじゃねぇ!けど!」
近藤「けどじゃない!」
そして、新政府軍が近くまで迫ってきた。
近藤「内藤!下総流山に行こう。」
土方「いや!そこは、マズい!別の場所にするべきだ!」
近藤「なんで、最近、俺の言うことに物申すんだ?もう、決めた事。行くぞ!」
そこで、近藤さんが捕まっちまう。
そして・・・。
隊士「大久保さんっ!大変です!新政府軍がっ!」
くそっ。
近藤「もう、諦めて、切腹しよう!」
土方「ここで、あんたを死なせる訳にはいかねぇんだよ!ここで、死んでも犬死にだ!必ず俺が、助けるから!総司と約束したんだよっ!あんたを助けるって・・・っ!」
近藤「とし・・・。」
土方「いいか?近藤さん・・・。あんたは、近藤 勇じゃねぇ。大久保 大和だ・・・。絶対、通せよ・・・。」
近藤さんは、コクリと頷く。
俺は、近藤さんが出頭しているうちに、その場を抜け出した。
近藤さんの顔を知ってる元御陵衛士がいるはずだ。
どいつだ・・・。
俺は、探して、見つけ出した。
雲が掛かり、真っ暗な夜・・・。
土方「お前の命のちょうだいするぜ?」
「く、曲者っ!」
俺は、刀を抜いて、そいつを斬った。
土方「はぁ・・・。はぁ・・・。はぁ・・・。次は、江戸城に・・・。」
俺は、江戸城に向かい勝海舟に面会した。
そして、助命嘆願を隊士に板橋まで届けさせた。
俺が、元御陵衛士を斬ったことで、少し歴史が、変わっているはずだ・・・。
しかし・・・。
近藤さんは、斬首された・・・。
土方「はは・・・。嘘だろ・・・?なんでだよ・・・。なんでだよっっっ!・・・近藤さん・・すまねぇ・・・。総司・・・すまねぇ・・・。」
結局、坂本龍馬が、暗殺されたのを俺らの仕業だと思っていた新政府軍が、自分達の仲間を俺達に殺された恨みもあって、嘆願書も御陵衛士の証言も関係なかったようだった・・・。
武士にとっての処刑は、大概、切腹なのに、近藤さんの刑は、斬首。
それは、身分で言うと、武士以外の者の処刑方法・・・。
屈辱以外の何物でもねぇ。
土方「近藤さん・・・。」
俺は、近藤さんが居なくなり、会津に向かったが、敗戦した。
そして、俺は、今、蝦夷地にいる。
土方「何一つ変えれなかった・・・。知ってたのに・・・。」
何度となく、降伏を色んな奴に言われたが、俺は、降伏は絶対しなかった。
斬首されるくれぇなら、戦で死んでやる。
そして・・・。
パァン。パン。
土方「う゛・・・。」
腹に痛みを感じて触れてみると、赤い血がドクドクと流れている。
土方「はぁ・・・。はぁ・・・。はぁ・・・。はは・・・。これまでも、史実通りかよ・・・。」
そして、段々と体は寒くなり、意識が薄れていった。