土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
忠兵衛は、サイコロと箱を出す。
土方「何だ?これ?」
忠兵衛「運命の人を、ここに、連れてこれる回数を決めるのですよ。」
土方「連れてこれる回数って・・・。」
忠兵衛「1回の好機か、6回の好機を得るか・・・。」
土方「それが、このサイコロか?」
忠兵衛「はい。」
土方「何で、こんな事・・・。」
忠兵衛「歴史に名を残す人間の運気を、見たいから・・・ですかね?」
土方「悪趣味か・・・。」
忠兵衛「何とでも。」
土方「で?この箱なんだ?」
忠兵衛「これは、未来に、行く時の“装い”を決める箱ですよ。」
また、ワケわかんねぇ事を・・・。
土方「装いってなんだよ。」
忠兵衛「どんな、困難や障害が、あっても、運命で結ばれてるなら、出逢えるし、惹かれるものでしょう?だったら、ここで感じる物があるんじゃないかと思いましてね?証明して欲しいのかもしれません・・・。」
そう言うと、忠兵衛は、指で、俺の胸をトントンと叩く。
土方「証明ねぇ。」
忠兵衛「では、これを・・・。」
俺は、サイコロを渡される。
土方「おなごを落とすなら、1回あれば、十分だ。俺は、運が良い・・・。後悔しても、しらねぇぞ?」
忠兵衛「はははっ!期待してますよ。では、どうぞ?」
俺は、サイコロを振った。
コロコロ・・・。
コトっ。
出た目は・・・六。
土方「ふっ・・・。」
忠兵衛「おぉ!さすが!やっぱり、歴史に名を残す人物ですね!」
土方「そんなに、誉められたら、何だか、照れるな。」
忠兵衛「では、6回、挑戦できます。」
土方「で?もう一つの箱は?」
忠兵衛「もう1つ。あなた様の姿では、未来には、行けません。」
土方「どうして?」
忠兵衛「あなた様の顔は、未来に残ってるんです。だから、あなた様のお顔では、行けません。」
土方「そうか・・・。そういうものなのか?」
忠兵衛「はい。それで・・・。あなた様が、顔を、想像できて、未来に顔が残っていない人の格好で、行って貰いたいんです・・・。」
土方「誰だ?」
忠兵衛「沖田さん、藤堂さん、原田さん・・・。他にも、何名か、いらっしゃいますね。誰か、希望とかあります?」
土方「いや・・・というか、何で、試衛館の奴らなんだ?」
忠兵衛「その方が、面白いと、思いましてね?」
土方「知り合いの顔でなんて行きたくねぇ・・・。」
忠兵衛「では、クジを引いて下さい。そして、引いた人に、なりきって下さいね?」
俺は、箱に手を入れる。
まだ、マシなのは、誰だ?
なりきらなきゃいけねぇんだったら、藤堂か?
俺は、クジを引いた。