土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
何なんだよ!?ここは!!!
忠兵衛「もう、大丈夫ですよ?」
うっすらと目を開ける。
土方「なっ!」
高い建物。固い石の道。物凄い速さで、去っていくデカい乗り物。
忠兵衛「ふふふっ。ここが、あなた様がいた時代のざっと150年後です。」
土方「150年後・・・。世の中は、こんなに変わるのか・・・。」
俺は、まず、この時代に慣れるように特訓をした。
そして、大変だったのが、総司になりきること。
土方「俺は、甘いものは、苦手なんだよ・・・。」
忠兵衛「ふふふっ。沖田さん?沖田さんは、“俺”なんて、言わないでしょう?」
土方「う゛。そうでしたね!」
忠兵衛「そうそう!言い忘れてた事が、いくつかあります。」
土方「何ですか?」(←総司になっている。)
忠兵衛「もし、あなた様が、運命のおなごを見つけたとしても正体を明かさないこと。こちらの時代でも江戸時代でもです。そして、時間もあります。それは、わかりますよね?あなた様の体ですし。」
土方「あぁ。元々、俺・・・僕は、そんな物に興味は無い・・・ですから!それに、この痣が、全身に、広がるまでには、必ず、見つけ出しますよ・・・。」
俺は、平成の文字を読めるようになって、図書館を教えてもらい、自分の事を調べた。
『新選組』という、題名の本が山のようにあった。
土方「俺らは、本当に、世に名を残せたのか・・・。」
しかし、嬉しい事ばかりではない。
山南さんの脱走。藤堂の除隊。そして・・・。
土方「かっちゃん・・・。総司・・・。」
かっちゃんは、斬首。総司は、労咳・・・。
土方「そんな・・・。」
しかし、侍として、死ねるのか・・・。
最後の侍。
俺は、侍になる。
呪いなどで、死んで、たまるかっ。
そして、俺は、高校生となった。