土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
わかっててやったことなのに・・・。
梓と入れ違いで、総司が、入ってきた。
沖田「失礼します。」
土方「戻ったか・・・。」
沖田「結構、人数いたんですよ?自分だけ、いいとこ取りですね?」
土方「どこがだよ。」
沖田「報告ですが・・・。梓を襲った奴らは、おなごを使って、自分の女に手を出したと言って、金を巻き上げてたようです。」
土方「奉行所には、引き渡したのか?」
沖田「はい。・・・梓は、やっぱり?」
土方「帰ろうとしたらしい。まぁ、直接、本人に聞け。」
沖田「これは、粛清じゃないんですか?」
土方「いや。今回は見逃す。」
総司は、そう言った俺を、訝しげに見つめる。
本来であれば、確実に粛清対象だ。
総司が、おかしく思うのも、当然だ。
だが、梓には、理由がある。
俺の為に、こんな所まで、来させてしまった。
付いて来たとはいえ、巻き込んでることには、変わりねぇ・・・。
沖田「鬼は、おなごに角を持ってかれたのですかね?」
総司がイヤミを言うが、今は、それどころではない。
これからの事を考えると、ため息が出る。
土方「バカな事、言ってんな。あと・・・。近藤さんから、話がある。行くぞ。」
そう言うと、総司の顔色が一気に、変わった。
何か、ヘマしたとでも思っているのだろう。
土方「俺だ。総司、連れて来た。入るぞ?」
近藤「あぁ。」
二人で部屋に入る。