イジワル王子を拾いました。



水が滴るほど濡れていた髪。
倒れていたときと同じように、制服のシャツにズボン。
また何も持っていない様子。


頭の中に「どうして?」がたくさん浮かぶ。


聞きたいことは山ほどあるけれど、今は雨でずぶ濡れの体を拭くのが先。


背の高い慈侑くんの頭を背伸びをしながらゴシゴシと拭く。



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