イジワル王子を拾いました。


私はまた頭を抱えた。


「どうした柚。」


すると頭上から能天気そうな声が降ってきた。


「いろいろ考えてるの。」

私はそのまま頭を抱えながら返事をした。

「ふーん…。あ、俺どこで寝ればいいの? 」

「そう!それなの!……って…!!!!」


私は不意に慈侑くんを見上げると…

慈侑くんは、私が置いておいたジャージは履いているけどパーカーは着ておらず、タオルを羽織っているだけ。


「な、なんでパーカー着てないの?!」


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