イジワル王子を拾いました。
そうはいいながらもキチンと2人分の朝食を作ってしまった私。
「うわぁ!すげ!いただきます」
いたって普通の朝食に目を輝かせてくれる慈侑くんを見ると、先ほどまでの怒りが消えていく。
「あ!慈侑くん、制服とかどうするの?」
慈侑くんがここへ来た時は、カッターシャツに制服のズボン。
携帯などの貴重品は身につけていなかった。
「あー…。あとで家に取りに行く。ついでに他の服とかここに運んでいい?」
「そっか、うん。大丈夫だけどお母さんとかにはここにいるって伝えたほうがいいんじゃない?」
さすがに何日も帰らなかったら心配をかけてしまうだろう。