イジワル王子を拾いました。
ゆっくりと開いたドアから入ってきたのは、同い年くらいの女。
誰が見ても可愛いの部類に入るだろうと思う。
「あ…!目覚めましたか。大丈夫ですか?」
彼女は持っていた袋をテーブルに起きながら俺に近づいてきた。
「え、と。俺…。」
まだ現状を掴めていない俺。
彼女はそれを察したのか、説明を始めた。
「あぁ。倒れてたんです。そこで。で、救急車呼ぼう思ったんですけど、あなたが呼ぶなっておっしゃったんで、とりあえず私の家に…」
救急車…。
うっすら覚えている。
そうか、あれ夢じゃなかったのか…。