イジワル王子を拾いました。


ゆっくりと開いたドアから入ってきたのは、同い年くらいの女。

誰が見ても可愛いの部類に入るだろうと思う。


「あ…!目覚めましたか。大丈夫ですか?」


彼女は持っていた袋をテーブルに起きながら俺に近づいてきた。



「え、と。俺…。」


まだ現状を掴めていない俺。
彼女はそれを察したのか、説明を始めた。


「あぁ。倒れてたんです。そこで。で、救急車呼ぼう思ったんですけど、あなたが呼ぶなっておっしゃったんで、とりあえず私の家に…」



救急車…。
うっすら覚えている。

そうか、あれ夢じゃなかったのか…。





< 17 / 184 >

この作品をシェア

pagetop