イジワル王子を拾いました。



「姫野さん。」


席に戻り、お弁当の続きを食べてると後ろから声が聞こえた。


「あ、相楽くん。どうしたの?」


「今日の図書館当番なんだけど、先生に呼ばれててちょっと遅れそうなんだ。」


「そっか、大丈夫だよ。」


「ごめんな、」そう言って教室を出て行った。



相楽くんは同じクラスの爽やか系男子で、私と一緒の図書委員。


「王子先輩もいいけど、近場だとやっぱ相楽だよねぇ」


美琴ちゃんがまたうっとりしてる。



「近場って、」


褒めてるのかそうでもないのか、ちょっとわからなくて苦笑いをした。



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