イジワル王子を拾いました。



私は慌ててかばんから携帯を取り出した。


「え、えっと、救急車は…1…」


救急車なんて呼んだ事がないから、ボタンを押す手が震える。


すると、パシッと携帯を触る私の手に腕が伸びてきた。


「い、いい…。呼ばな…く…て…」

「え、?」


で、でも…。



彼はそのまま苦しそうにするだけだった。

どうしよ。
救急車呼ぶなって言われたから呼ばない方がいいのかな…。
とりあえず熱だからきちんと横になった方がいいのかな、


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