貴公子?いいえ、俺様男です
初めて触れる里菜ちゃんは、想像してたより細くて、いつもたくさん食べてるのに、どこへ吸収された?て思った。

ぎゅうぅぅ…

華奢だけど、頼もしい肩だ。

落ち着く…

寒さも忘れ、俺は里菜ちゃんを抱きしめていた。


ギューキュルキュルルル…


「……ん?」

「里菜ちゃん、お腹すいたの?」

「………」

「りーなーちゃーん!
お口が聞けなくなっちゃったのかな?」

「………」

"ニシン蕎麦"の幟(のぼり)発見!

「里菜ちゃん、ニシン蕎麦を食べよ?」

「うん!」

いつもの元気な返事が聞こえた。


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