貴公子?いいえ、俺様男です

溺愛男

クリスマスが過ぎると、Rホテルをお正月バージョンにすべく、京都へ行く。

里菜ちゃんは、札幌の実家へ帰ったので今回は弟子を数名連れて、Rホテルの衣替えを済ませた。

車で移動中、ふと、里菜ちゃんの仕草が思い浮かぶ。

一緒にいることが多く、隣にいるのが当たり前になっていたが、こうして隣にいないと寂しさを感じた。

メール作成画面を開き、文字を打つ。

Rホテル正面ロビーのアレンジ写メを添付する。

♪♪♪〜

(返信、早っ‼︎ )

里菜ちゃんからの返信メールを開く。

添付の写メを開くと、大通公園で撮ったらしい写メだ。

札幌テレビ塔をバックに、変顔を決める里菜ちゃんがいた。

「ぶっ、ぶははは…」

突然、爆笑する俺に、固まる弟子たち。

かまわず、俺は笑い続けた。

「ツボッた…止まんない。ぶはっ」

弟子たちにも、"貴公子バージョン"で接してきたから、彼らは本当に驚いたに違いない。

(先生が狂った…とか後で言うだろな)





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