貴公子?いいえ、俺様男です
買い物が終わり、店を後にする二人を見送りながら、

「ああいうのを"溺愛婚"言うんだろ?

……理解できない」

うんざりした俺がつぶやく。

「あら、素敵じゃないですかぁ。
あんなふうに想われて、都さんは幸せだわ〜」

「へっ?アレが幸せなのか?
『家に閉じ込めたい』だぞ?
キモいだろ。引くわ〜」

「もう、アレがいいんです!
好きな人になら、あんなふうに束縛されても嬉しいんですよ?
シュウさん、 分かってないないな〜」

「ふーーん。俺はないな。
お互いに、やりたい事やりゃいいさ」

人それぞれですね〜なんて、里菜ちゃんが笑う。



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