貴公子?いいえ、俺様男です
俺が、都を好きだったということを知っていて絡んでくる。

好きだった…じゃない。
今でも好きだ。。。

この人は、そのことにも気付いてるのだろう。

知ってて、俺をからかう。
タチが悪い。

「今日の都ちゃんは、一段と綺麗だ」

「…ああ、そうだな」

シュウさんに言われなくても、今日の都は本当に綺麗だ。

真っ白なAラインのシンプルなウェディングドレス。
そして、フローリスト シュウ渾身のブーケだ。白いカサブランカと小振りな薔薇の隙間を、ライムグリーンと薄っすらピンクがかった紫陽花が彩り、深緑色のアイビーが流れるラインを作る。
瑞々しい色使い…素人の俺が見ても「すげぇー」て感心させられる存在感。

「シュウさんって、ちゃんとフローリストだったんだな」

失礼な本音が漏れてしまった。


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