貴公子?いいえ、俺様男です
…ん

夜中に目が覚めた。

俺の左肩に微かな重み。

俺の肩に頭を預けて、眠ってる里菜ちゃんがいた。

結局、ソファで二人で話してるうちに、いつの間にか寝てしまったらしい。




「さむっ…」





よっこいしょ…

眠ってる里菜ちゃんをベッドに運ぶ。

「軽っ!」

ベッドに、そっと寝かせ、掛け布団をかける。

すぅーーー

寝息を立てる里菜ちゃん。

初めて里菜ちゃんに会ったのは、彼女が札幌からこっちの大学に来て間もない頃だったな。

いつも明るくて元気な女の子だ。

あれから7年が経つ。



『シュウさんを受け止めるくらいの力はありますよ?』



失恋しかけてて、どんより落ちてた俺は、彼女のおかげで、浮上することが出来たんだ。


すぅーーー


「ありがとう」


里菜ちゃんの顔にかかった前髪に、そっと指を絡める。

ソファに戻ろ。











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