貴公子?いいえ、俺様男です
「"貴公子の微笑み"は完璧過ぎて、何か腹黒い感じだもん。

今の方が自然体でいいです」

真紅のミニのドレスに、真紅のパンプスを合わせた里菜ちゃんだ。


ドキッ…


「ドレス…似合ってる」

里菜ちゃんの後れ毛に指を絡ませる。

「きゃっ…

か、か、か、、、⁉︎」

「なあに?聞こえないな〜」

ははは…と俺は笑う。

「からかわないでください!」

ドレスだけでなく、顔も真っ赤にした里菜ちゃんはかわいい。
からかうと本当におもしろい。




「こんにちは〜!
きみが里菜ちゃん?俺は瑛二。

よろしくね〜♪ 」

ニコニコと里菜ちゃんに挨拶した瑛二が俺にぐっと近づく。

「あの子か?修斗んとこで販売やってるって。

元気な、どさん子だって聞いてたから、
どんなイモかと思ったら、すげぇいい女じゃんか?

口説いてもいいか?」

はっ?

「……べつに。なぜ俺に聞くんだ?」

「なんとなく?」

ニコニコ…

なんだよ。なに笑ってるんだよ!











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