貴公子?いいえ、俺様男です
もう、何ヶ月もの間に身に付いた、黒髪の女の子を目で追う習性が役立った。

見間違いか?

もう一度、映像が一巡するのを待つ。


「里菜!」


間違いない。やっと見つけた。


何度も映像を見ながら、俺は静かに涙を流した。


長かった髪は、バッサリ切られ、ベリーショートになっているが、間違いない。





Ma cherie…愛しい人







今度こそ、つかまえてみせるよ。

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