強引な次期社長に独り占めされてます!
「ひとりじゃないなら、怖くないだろ?」

静かな声に目を瞑り、雄之さんの胸に頬を寄せた。

「はい」

「これから、いろんな事を一緒に経験していこうな?」

「はい……」

「じゃあ、俺と結婚する?」

急にからかうように言われて、顔を上げると微笑む。

「はい」

そう答えると、雄之さんは嬉しそうに微笑んで、そしてやっぱりぎゅっと抱きしめられた。

……会社で何をやってるんだろ、私たち。

でも、これもひとつの物語だよね。
ちょっとおかしくて、少しだけ風変わりな物語。

これから、どんな風になって行くんだろう。

怖いけど……だけど、ふたりなら怖くないし、私はワクワクしてしまっていた。

これから“私たちだけ”の物語が始まっていく……。















2016/3/11 完結
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