強引な次期社長に独り占めされてます!
ふーん?って、なんでしょうね。なんだか色々と含まれた気がしないでも無いんですが……。

とにかく、ありがたく炒飯を頂いて、皆さんの食べ終わった食器を重ねている頃には主任は仕事を始めていた。

淡々とした無表情の主任は、見慣れているのになぁ。
時々どこか砕けた調子の主任が飛び出してくるけど、それが慣れない。

よくよく話せば主任ってそんな感じの人なのかな?
でも、芳賀さんも驚いていたから、どっちが主任の普通なのか……。

まぁ、いいか。

考えてもわかるわけなんてないし、別に理解しなくてもいいわけだし。

仕事での付き合いなんて、そんなものでしょう。親密なようで希薄だし。
第一私は男の子も苦手で、苦手を克服しようとしているわけじゃないし。

食べ終わって、それから黙々と仕事をしているうちに芳賀さんたちも帰って来た。

そこからは話しかけられるでもなく、黙っていつも通りの日常に戻っていく。

一日のほとんどを黙って過ごすのが私の毎日で、それが普通なんだし、やっと落ち着いて来た感じ。

そうして終業時間になってタイムカードをスキャンしてから、朝に何もしていないことに気がついた。

「主任……始業時間にタイムカードを打刻し忘れてました」

上原主任がデスクから顔を上げ、ついでみたいに片方の眉を上げた。

「打刻漏れの書類、野間からもらってこい」

ですよねー。そうなりますよね。
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