強引な次期社長に独り占めされてます!
おとなしく野間さんに「打刻漏れなんて珍しいわね」と言われながら、書類をもらってデスクに戻る。
……書き方がわからないけど。
たぶん名前を書いて、ここに始業時間を書くのかな?
眉を寄せて書類を眺めていたら、後ろから手が伸びてきて飛び上がった。
「ああ、すまん。ここに始業時間を記入しろ」
見上げると、上原主任にすぐ後ろに立っていて真面目な顔をしている。
それから書類に視線を戻すと、トントンと記入する場所を示してくれていた。
「……ありがとうございます」
すぐ後ろに気配を感じながら書類に記入すると、主任は直接確認印を押してから離れていった。
「そのまま野間に提出。課長は今日はいないから、課長印はいらない」
「あ、ありがとうございます……」
ド、ドキドキした。
面倒だったのかもしれないけど、あんな真後ろに立たなくてもいいと思う。
ギクシャクしながら立ち上がると、書類を野間さんに持っていって、それから「お疲れ様です」の挨拶して事務所を後にする。
今日は一日、会話の多い日だったな。
でも退院したばかりだし、そんなものかもしれない。私だって、誰かが入院して退院してきたら興味はあるもの。
大きな溜め息をついて歩き始めたら、肩をポンと叩かれた。
「松浦さん。お疲れ様」
驚いて振り返ると、高井さんが立っていて目を丸くする。
「お疲れ様……です?」
「仕事終わったんでしょう? 俺、車だから送るよ」
……送るよ、とか、軽く言われても困ります。
……書き方がわからないけど。
たぶん名前を書いて、ここに始業時間を書くのかな?
眉を寄せて書類を眺めていたら、後ろから手が伸びてきて飛び上がった。
「ああ、すまん。ここに始業時間を記入しろ」
見上げると、上原主任にすぐ後ろに立っていて真面目な顔をしている。
それから書類に視線を戻すと、トントンと記入する場所を示してくれていた。
「……ありがとうございます」
すぐ後ろに気配を感じながら書類に記入すると、主任は直接確認印を押してから離れていった。
「そのまま野間に提出。課長は今日はいないから、課長印はいらない」
「あ、ありがとうございます……」
ド、ドキドキした。
面倒だったのかもしれないけど、あんな真後ろに立たなくてもいいと思う。
ギクシャクしながら立ち上がると、書類を野間さんに持っていって、それから「お疲れ様です」の挨拶して事務所を後にする。
今日は一日、会話の多い日だったな。
でも退院したばかりだし、そんなものかもしれない。私だって、誰かが入院して退院してきたら興味はあるもの。
大きな溜め息をついて歩き始めたら、肩をポンと叩かれた。
「松浦さん。お疲れ様」
驚いて振り返ると、高井さんが立っていて目を丸くする。
「お疲れ様……です?」
「仕事終わったんでしょう? 俺、車だから送るよ」
……送るよ、とか、軽く言われても困ります。