強引な次期社長に独り占めされてます!
「い……いいです」
ただでさえ男の子は苦手なのに、ほとんど話したこともない人とだなんて気詰まりです。
「遠慮はしなくていいよ。まだ病み上がりなんだし、ちゃんと送るからさ」
元気一杯の笑顔で言われるけど……。
送るとか、送らないとか、それはどうでもいい……。いや、よくはないけど。その前に、車みたいな狭い空間で見知らぬ人と一緒なんて嫌なんです!
「困ります!」
「どうして? 帰りは電車かバスでしょう?」
帰りは電車ですが……。
「お心遣いはありがとうございます。そうは思います。でも結構です。私……苦手なので」
じりじり下がると、ガチャリと背後で音がして主任が顔を出した。
「松浦。取り込み中悪いが、そういうのは表に行ってからやれ。会話が筒抜け……」
「助けてください!」
主任の驚いた顔と、高井さんのギョッとした顔。
パタパタと事務所に戻ると、野間さんの近くに行ってしゃがみこんだ。
そんな私を主任は絶望的な顔をして振り返り、ドアの外を見る。
「……あー。とりあえず、今日は帰れ、高井」
「お、俺、何もしてないッス!」
私も何かされた記憶はないから、構わないで!
「わかってる。申し訳ないが、ちょっと教育が遅すぎたようだ」
何かやり取りしているけど無視していたら、野間さんに困った顔をされた。
パタンとドアが閉まる音がして、主任がツカツカ近づいて来る。
ただでさえ男の子は苦手なのに、ほとんど話したこともない人とだなんて気詰まりです。
「遠慮はしなくていいよ。まだ病み上がりなんだし、ちゃんと送るからさ」
元気一杯の笑顔で言われるけど……。
送るとか、送らないとか、それはどうでもいい……。いや、よくはないけど。その前に、車みたいな狭い空間で見知らぬ人と一緒なんて嫌なんです!
「困ります!」
「どうして? 帰りは電車かバスでしょう?」
帰りは電車ですが……。
「お心遣いはありがとうございます。そうは思います。でも結構です。私……苦手なので」
じりじり下がると、ガチャリと背後で音がして主任が顔を出した。
「松浦。取り込み中悪いが、そういうのは表に行ってからやれ。会話が筒抜け……」
「助けてください!」
主任の驚いた顔と、高井さんのギョッとした顔。
パタパタと事務所に戻ると、野間さんの近くに行ってしゃがみこんだ。
そんな私を主任は絶望的な顔をして振り返り、ドアの外を見る。
「……あー。とりあえず、今日は帰れ、高井」
「お、俺、何もしてないッス!」
私も何かされた記憶はないから、構わないで!
「わかってる。申し訳ないが、ちょっと教育が遅すぎたようだ」
何かやり取りしているけど無視していたら、野間さんに困った顔をされた。
パタンとドアが閉まる音がして、主任がツカツカ近づいて来る。