強引な次期社長に独り占めされてます!
挑むようにマンションの下におりると、見覚えのある黒い車が止まっていた。
「お待たせしました」
ドアを開けて助手席に乗り込むと、運転席の主任はハンドルに突っ伏していた。
肩を震わせて……笑っている?
「どうかしましたか?」
「いや。お前が黒い服しか持ってないのは知ってるが、ジャージも黒なのか?」
黒のジャージですけど、何?
「ちなみに松浦。これは本気のデートだから。お前はどうか知らんが俺はそのつもりだし」
「……はぁ」
微笑んでいる主任を眺めつつ、言葉の意味を考える。
私が家ではジャージって、誰かに言ったかなぁ。しかも、これはデートって主任は思っていると……?
「お前ねぇ。ちゃんと切断したのか確認した方がいいと思うぞー?」
手にしたスマホを見せてくれるから、覗き込む。
通信相手は私だ。ちゃんと【松浦可南子】の表示。
そして通話時間が……動いてる?
い、いやぁぁああ~!
何。それじゃ私の独り言を全部聞かれていたわけー!
慌ててバックからスマホを取りだし、通話中なのを確認して切断をタップする。
「今さらだな。とりあえずシートベルトをしてくれるか?」
「あ、はい。すみません」
カチャリとシートベルトをつけてから、車が発進した。
「お待たせしました」
ドアを開けて助手席に乗り込むと、運転席の主任はハンドルに突っ伏していた。
肩を震わせて……笑っている?
「どうかしましたか?」
「いや。お前が黒い服しか持ってないのは知ってるが、ジャージも黒なのか?」
黒のジャージですけど、何?
「ちなみに松浦。これは本気のデートだから。お前はどうか知らんが俺はそのつもりだし」
「……はぁ」
微笑んでいる主任を眺めつつ、言葉の意味を考える。
私が家ではジャージって、誰かに言ったかなぁ。しかも、これはデートって主任は思っていると……?
「お前ねぇ。ちゃんと切断したのか確認した方がいいと思うぞー?」
手にしたスマホを見せてくれるから、覗き込む。
通信相手は私だ。ちゃんと【松浦可南子】の表示。
そして通話時間が……動いてる?
い、いやぁぁああ~!
何。それじゃ私の独り言を全部聞かれていたわけー!
慌ててバックからスマホを取りだし、通話中なのを確認して切断をタップする。
「今さらだな。とりあえずシートベルトをしてくれるか?」
「あ、はい。すみません」
カチャリとシートベルトをつけてから、車が発進した。