強引な次期社長に独り占めされてます!
無言でグラスを渡されて、愛想笑いを浮かべる。
「ありがとうございます」
彼は無言で頷いて私の隣に来ると、同じように壁に寄りかかった。
「そういう化粧をしている女性に言うのは失礼かもしれないが、綺麗だね」
「はい。友達にしてもらいました。メイク関係の仕事なので、まるで別人になった気がします」
受け取ったカクテルをひとくち飲んで、広がる甘さに首を傾げる。
オレンジジュースみたいだけど、何だかちょっと違う。なんだろ甘い。
コクコク味を確かめていたら、ちょっとだけ窺うように、隣の彼がまた話しかけてきた。
「あの……」
「はい?」
「さすがに僕でも、メイクはわからないので褒めない」
「……そ、そう、ですか」
それって、私が褒められているの?
「目が綺麗だと思うから、フードで隠すのは残念だと思って」
「目も、アイラインでいつもより三割増ししてますし、マスカラで睫毛も長くなってます」
「……目の輝きが綺麗だと、具体的に言った方がいい?」
それはとってもわかりやすく、超具体的な口説き文句に聞こえます。
「ありがとうございます」
彼は無言で頷いて私の隣に来ると、同じように壁に寄りかかった。
「そういう化粧をしている女性に言うのは失礼かもしれないが、綺麗だね」
「はい。友達にしてもらいました。メイク関係の仕事なので、まるで別人になった気がします」
受け取ったカクテルをひとくち飲んで、広がる甘さに首を傾げる。
オレンジジュースみたいだけど、何だかちょっと違う。なんだろ甘い。
コクコク味を確かめていたら、ちょっとだけ窺うように、隣の彼がまた話しかけてきた。
「あの……」
「はい?」
「さすがに僕でも、メイクはわからないので褒めない」
「……そ、そう、ですか」
それって、私が褒められているの?
「目が綺麗だと思うから、フードで隠すのは残念だと思って」
「目も、アイラインでいつもより三割増ししてますし、マスカラで睫毛も長くなってます」
「……目の輝きが綺麗だと、具体的に言った方がいい?」
それはとってもわかりやすく、超具体的な口説き文句に聞こえます。