強引な次期社長に独り占めされてます!
5:スィーツ男子
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「おはようございます」
月曜日。今日はちゃんとロッカーにコートとバックを置き、事務所に入って出勤のカードをスキャンして、通りすぎようとしていた野間さんに挨拶をする。
前髪はおろしているけど、頑張って笑顔を試みてみると、野間さんに目を丸くされた。
「……おはよう。何か良いことでもあった?」
「特にはありません」
「そうなの? でも、笑顔で挨拶は良いことよね」
やっぱりそうなるよね。私もそう思った。無表情よりは笑顔の方がいいんだろうと……。
「でもちょっぴり不自然だから、前髪切りなさいよ。その方が絶対に話しかけられやすいし」
「いえ。話しかけられやすくとは考えてません。笑顔での挨拶は礼儀かと思っただけです」
話しかけられても対処に困るだけだし。困ることはお断りしたい。
「そうやっていても、話しかける人は話しかけてくるんだけどねぇ」
考えるように野間さんが呟くと、事務所のドアが開いて主任が入ってきた。
「おはよう」
「おはようございます」
「松浦。かなり不自然。お笑い番組でも見て、腹の底から笑って挨拶しろ」
コートを脱ぎながら、主任はチラッとだけ私の笑顔に一瞥をくれて、そのまま自分の席に向かった。
……朝の挨拶に、そんな笑いが必要とは思わないのですが。
「私は松浦さんの努力を認めるわよ。ま、頑張りなさい」
野間さんにポンポン肩を叩かれて、眉を困らせる。
「おはようございます」
月曜日。今日はちゃんとロッカーにコートとバックを置き、事務所に入って出勤のカードをスキャンして、通りすぎようとしていた野間さんに挨拶をする。
前髪はおろしているけど、頑張って笑顔を試みてみると、野間さんに目を丸くされた。
「……おはよう。何か良いことでもあった?」
「特にはありません」
「そうなの? でも、笑顔で挨拶は良いことよね」
やっぱりそうなるよね。私もそう思った。無表情よりは笑顔の方がいいんだろうと……。
「でもちょっぴり不自然だから、前髪切りなさいよ。その方が絶対に話しかけられやすいし」
「いえ。話しかけられやすくとは考えてません。笑顔での挨拶は礼儀かと思っただけです」
話しかけられても対処に困るだけだし。困ることはお断りしたい。
「そうやっていても、話しかける人は話しかけてくるんだけどねぇ」
考えるように野間さんが呟くと、事務所のドアが開いて主任が入ってきた。
「おはよう」
「おはようございます」
「松浦。かなり不自然。お笑い番組でも見て、腹の底から笑って挨拶しろ」
コートを脱ぎながら、主任はチラッとだけ私の笑顔に一瞥をくれて、そのまま自分の席に向かった。
……朝の挨拶に、そんな笑いが必要とは思わないのですが。
「私は松浦さんの努力を認めるわよ。ま、頑張りなさい」
野間さんにポンポン肩を叩かれて、眉を困らせる。