強引な次期社長に独り占めされてます!
それからゆっくりと、カウンターの中のお姉さんを見る。
きちんとまとめられた黒髪に白い肌。
口紅は赤く、柔らかく微笑んでいる。
綺麗な弓なりの眉、目はパッチリ二重で、ちょっとだけ上向き加減の鼻がキュート。
改めて見ても、あまり主任と似てないんじゃないかな。
そう思ったのが通じたのか、主任は私と野間さんを交互に見てから苦笑する。
「正確には兄嫁だ。瑞枝さん、兄貴は?」
最後はくるりと振り向いて、お姉さんが微笑んだ。
「暇潰し。もう少しで帰って来ると思うわよ」
お姉さん言葉と同時にカラカラと戸が開く音がして、大きな男の人が手にこれまた大きな魚を持って入って来た。
絶句した私と野間さんを、その人は眺めて一礼すると、主任を見てからニヤリと笑う。
「刺身でいいか?」
「……挨拶くらいはできねぇのか」
「いらっしゃい」
そう言うと、その人は魚をお姉さんに預けて着ていたコートを脱ぐ。
中から現れたのは、白い作務衣姿なので……たぶん、主任のお兄さんなんだろう。
「……兄貴の義継だ。愛想のない兄ですまない」
「大丈夫。上原主任も普段は無愛想なんだから」
野間さんが冷静に言っているのを聞いて頷きを返すと、今度は手を洗って調理場に立ったお兄さんを眺める。
比較的真っ直ぐな眉に、すっきり通った鼻筋。奥二重なのはそっくりで、お兄さんより主任の方がハッキリとしてるかなぁ?
きちんとまとめられた黒髪に白い肌。
口紅は赤く、柔らかく微笑んでいる。
綺麗な弓なりの眉、目はパッチリ二重で、ちょっとだけ上向き加減の鼻がキュート。
改めて見ても、あまり主任と似てないんじゃないかな。
そう思ったのが通じたのか、主任は私と野間さんを交互に見てから苦笑する。
「正確には兄嫁だ。瑞枝さん、兄貴は?」
最後はくるりと振り向いて、お姉さんが微笑んだ。
「暇潰し。もう少しで帰って来ると思うわよ」
お姉さん言葉と同時にカラカラと戸が開く音がして、大きな男の人が手にこれまた大きな魚を持って入って来た。
絶句した私と野間さんを、その人は眺めて一礼すると、主任を見てからニヤリと笑う。
「刺身でいいか?」
「……挨拶くらいはできねぇのか」
「いらっしゃい」
そう言うと、その人は魚をお姉さんに預けて着ていたコートを脱ぐ。
中から現れたのは、白い作務衣姿なので……たぶん、主任のお兄さんなんだろう。
「……兄貴の義継だ。愛想のない兄ですまない」
「大丈夫。上原主任も普段は無愛想なんだから」
野間さんが冷静に言っているのを聞いて頷きを返すと、今度は手を洗って調理場に立ったお兄さんを眺める。
比較的真っ直ぐな眉に、すっきり通った鼻筋。奥二重なのはそっくりで、お兄さんより主任の方がハッキリとしてるかなぁ?