3m先の君に恋愛奮闘中

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「よかったら
俺と付き合ってくれない?」



ある男子高生に言葉を向けられたのは

小柄でとても可愛らしい顔をした


1人の女子高生。



「…え…」



「いやー、前から可愛いなって思っててさ、俺なら絶対しあわせにできると思うし」



その言葉に彼女はうつむいていた顔を

素早く彼へと向けた。



「…しあわせに、ですか?どんな風に?」


「え?あー…えーと、
仮屋さんの理想の彼氏になれるように頑張るよ」


「えっ、ほんとですか?!」


「うん。だから俺と…」



「えーっと私の理想はですね!
もちろんかっこいいことは第1条件!
あとは優しくて笑うと、
目尻がくしゃってなる感じの…
あ、私が落ち込んでる時は
いつもより優しくなって、
あ、優しくてって言っても励ましたり、声をかけるとかじゃなくて
ただ泣いてる私をぎゅっと!
抱きしめてくれて「あっ!あーーー」



彼女の言葉を遮るように男子高生が声を出す。



「もうチャイム鳴るし、教室戻らない?!」


「えっ…あの、まだ続きが」


「いや、いいや!あ、あとさっきの告白もなしで!」


「え」


「じゃ!そういうことだから!」


「ちょっ…」



一人残された女子高生の髪を
強めの風が揺らした。



「なっ…なんでぇ…?」







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