3m先の君に恋愛奮闘中
3
[ Ran side ]
うわ、まじかよ……。
車にのせた誰かもしんねえ女を見ながら、小さなため息をもらした。
「おーい」
何度声をかけても、完全に気を失っている様子。
5分ほど前
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俺はいつもの様にうるせーギャルの中から適当に1人を選んで肩を引き寄せた。
が、そんな時、ちっせえ奴が俺の視界に転がり込んできた。
なんだこいつ……。
転んだことに気づいた彼女はハッと俺の方を見た。
一瞬、目を見開いた。
ふわふわした栗色の髪。
小さくて華奢な体。
真っ白な肌。ほんのり明るい頰。
大きな瞳に長い睫毛。
素直に可愛いと思った。
まぁ見た目はいい子そうでも
所詮こんな所で俺を待っている時点で
汚ねえギャル共とそう変わりはない。
でも俺が驚いたのはそれだけじゃない。
だって、この女の服装……
こいつが今日一緒に来てた相手って……。
そう考えた所で一つの考えが頭に浮かんだ。俺は小さく笑うと、触れていたギャルの手を離し、女の前まで歩いた。
そして、
「立てるか?」
声をかけたんだ。
興味があった。
あいつがどんな女に惚れたのか。
見せてくれよ、俺にその魅力。