3m先の君に恋愛奮闘中



「あんた、普通にしてりゃ
モテるのにね…」


実咲は呆れた顔で口を開く。


「いい?今後の未理のために
親友として助言してあげる。
よく聞け?」


「は、はい。」


「あのさ」


「…うん」



「現実みろ!!」

そういうと実咲は私の頭に

チョップをくらわせた。



「いったあ…何すんの実咲!
てゆーかリアルで生きてるじゃん!」



「あんたは夢見すぎなの!
今時の男がおとぎ話みたいな理想聞いて喜ぶとても思ったわけ?
笑わせんな!」



「…うっ」



「さっきの山中くんだって、
学年でもかなりモテるって
有名じゃないの!
そんな人が告白してくれたのに、
あんたの気持ち悪い妄想話を
語るなんて…考えらんないわ」



実咲は言いながら

綺麗な黒髪を邪魔そうに

後ろに持っていく。


「…返す言葉もありません」



いや、でも 気持ち悪いって…


ひどくないですか?





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