君を想う【実話】


「じゃぁ、また電話するわ。あんま考えすぎるなよ..」


「うん、ありがとう」


電話を切って、煙草に火をつける



堪えていた涙が瑠奈の頬を流れ落ちた



「..ごめんね..っ」



やりきれない思いに泣き崩れた




まさか、智也が瑠奈と同じ道を歩んでいたなんて..




瑠奈と別れた後の智也は今まで以上に荒れた



学校にもいかなくなった



手を切っていた危ない連中とも絡みだした




そして




智也は地元から消えた




みんな探していて情報はあるものの、戻ってきたことはないという







瑠奈が智也の人生を変えてしまった―..






智也のためにと選んだ別れが



結果、智也を一番苦しめることになってしまった






大好きな地元を



大好きな仲間を



捨てるほどに..






その辛さは、瑠奈が一番わかっているはずなのに







それなのに瑠奈は―..










きっと智也も待っている..









救い出してくれる手を―..






< 119 / 436 >

この作品をシェア

pagetop