君を想う【実話】
§第16章..卒業§
「お前等な..せめて髪くらい黒くしろよ..」
呆れたような困ったような顔で瑠奈達を見るのは学年担任
受験シーズンだから、みんなちゃんとしたのかと思ったら違かった
並べられているのは瑠奈と静、竜達の計七人
「瑠奈、面接は黒スプレーで通します」
その言葉に教員は、頭を抱える
「はぁ..一番、佐々木が目立つんだからな」
別に、かっこつけたりしてるわけじゃない
受験の時はちゃんとしようと思ってたし..
ただ頭に浮かぶ言葉
すぐに瑠奈を見つけられる―
智也も海斗もそう言った
瑠奈にとって理由は、それだけで十分だ
「まぁまぁ、日本人でこんな色が似合うの瑠奈だけだって」
すかさず入る竜のフォロー
「じゃぁ、みんな面接だけスプレーってことで!」
勝手にまとめた静の言葉で、やっと解放された