君を想う【実話】
§第17章..すれ違い§
「卒業おめでと!春休み中、一回学校くるんだろ?」
打ち上げの後に、智也からの電話
「ありがとう!うん、制服とかの寸法があるみたい」
「俺、春休みは補習で学校いるから会いにいくよ」
その言葉に顔が緩む
関係は一向に変わらないけど、このままでもいいと思った
智也の中で特別なら―..
‥
みんなと遊んだりして、春休みも少しずつ過ぎていった
今日は、高校まで制服の寸法をしにいく
「あーっ!だるいぃ..」
静は、瑠奈の巻き髪をいじりながら叫んだ
「..瑠奈のほうが、だるいんだけど」
自転車の荷台で騒ぐ静を横目で睨む
「ごめんごめんー!パンクしちゃったんだもーん」
静は悪気もないように謝り、足をバタつかせる
それでも瑠奈の顔には、笑みがこぼれてた
久しぶりに智也に会える..
今日はまだ中学の制服だけど、早く智也と同じ制服が着たい
「そしたら、一緒にデートするんだ!」
「はい!?瑠奈、大丈夫?」
これから通う通学路を軽やかに進みながら、学校へ向かった