君を想う【実話】
瑠奈は驚き、肩にかつがれた体ごと後ろを振り向く



その光景をみて固まった




「..ともや」




制服が乱れた智也



その智也に、胸ぐらを掴まれている健一



たくさんの野次馬



必死で止める亮介達



倒れたロッカー



割れたガラス



それだけでもう随分と暴れたのがわかる..




智也は瑠奈の姿に、健一の胸ぐらを離した



健一は殴られて口を切ったのか、唇には血が滲んでいた




そんな光景に、瑠奈は何故か涙が流れた



「..ぅっ..なぉきぃ..」



尚輝の肩に顔を埋める



「るぅが大事なら、泣かせんじゃねぇ!!」



再び尚輝の声が響く



そして瑠奈を抱きかかえたまま、智也と健一の元に歩み寄る



目があった智也は、とても悲しい目をしていた




こんな智也、見たことない..





「見てんじゃねぇよ!」



尚輝が野次馬を怒鳴りつけると、直ぐ様みんな教室に戻っていく



その場には、瑠奈と尚輝と智也と健一と亮介達だけになった
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