君を想う【実話】
§第19章..退学§
「るなぁ〜うち等もう単位ヤバいらしいよ」
対して気にもしてないような静の声
二人は、屋上にいた
「学校、辞めよっかな..」
瑠奈がポツリと呟く
あれから智也とは、連絡も繋がらない
でも、瑠奈は誰にも頼れない
もしかしたら..
瑠奈と離れることで
瑠奈を忘れることで
智也は、楽になれるのかもしれない..
「あ〜高校生活、理想と現実は違うね」
静が何気なく言った言葉に、亮介のことも含まれてることを悟った
静と亮介も別れた
やっぱり好きになれなかった、と悲しそうに言った静
瑠奈にとっての智也が、静にとっては直人なのだろう
そんなことを考えながら、煙草を片手に空を見上げた
海斗、こんな瑠奈をどう思う?
智也、この空の下で瑠奈達は繋がってる?
ボンヤリと先のみえない迷路に迷いこんでしまったように、瑠奈は溜め息をついた
「幸せ逃げるよ?」
そう言った静も直ぐに溜め息をついて、瑠奈は軽く笑った
智也のいない学校が、こんなにも居心地悪いものだなんて知らなかったよ..