君を想う【実話】
誕生日当日、何故か瑠奈は学校にいた



誕生日に学校にいるなんて..



今思えば、これも運命だったのかな




「るぅ〜誕生日おめでと!」


尚輝が後ろに隠していた両手を瑠奈の前に差し出す


「これ瑠奈に!?尚輝、ありがと〜!」


瑠奈は笑顔で、ふざけたように尚輝に飛び付く


差し出されたのは、大きめなぬいぐるみと煙草とオレンジジュース


某有名キャラクターのぬいぐるみは、スイッチを入れるとヨチヨチ歩く


「るぅみたいっしょ?」


嬉しそうに笑う尚輝


その表情が瑠奈を見つめ、真剣な面持ち変わる



「今日..智也も学校きてんだよね」


今まで触れてこなかった尚輝から、久々に聞く智也の名前



自分でも驚くほど、胸が高鳴るのがわかる



「あ..そうなんだぁ〜!珍しいね!」


そんな気持ちを隠すように、瑠奈は明るく笑ってみせた


「..だな!じゃぁ俺、戻るから」


それを察したように尚輝は瑠奈の頭を小突く


「尚輝、ほんとにありがとっ!」


瑠奈が色々な意味を含めてお礼をいうと、笑顔で去っていった
< 188 / 436 >

この作品をシェア

pagetop