君を想う【実話】
しばらくすると、静が教室に飛込んできた


学校に着いた時に今すぐきて、とメールをいれたからだろう


「瑠奈、どうしたの!?あ、誕生日おめでと!」


心配してきたのか、静は息を切らしていた


「暇だったから」


瑠奈は悪戯に笑う


「この我儘姫め..誕生日じゃなかったら、一発くらわしてやるのに」


本気でやりそうだな、と思いながら静をなだめた


「あっ!何それ?かわいーっ!」


尚輝にもらったぬいぐるみを手に目を輝かせる静


「尚輝にもらったの〜」


「いいなぁ〜!尚輝くん、瑠奈にだけ優しくてズルイッ!」


そんなことを話しながら、いつもの流れで屋上へと足を進める





バリッッ―




その時、ものすごい勢いでガラスの割れる音が響いた




ドクンッ―




瑠奈の心臓が壊れるんじゃないかってくらい、早く波打つ



「なに今の?下からじゃない?..って、瑠奈っ!?」


静の声が後ろから聞こえてきたが、瑠奈の足は止まらない



全速力で下に向かう



途中で尚輝に出くわしたが、お互い無言のまま走り続けた
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