君を想う【実話】
「でも多分、智也くんがキレたのは..瑠奈はまともな恋愛なんかできない、って言われたから..」
健一の言葉に、尚輝が瑠奈の頭を撫でる
「自分とるぅの恋愛を否定されたのが、智也は許せなかったんだな..」
尚輝の言葉に、みんなが頷いた
泣きそうになる涙を必死に堪える
全部聞くまで、泣くわけにはいかない―
「..お前、山口って覚えてねぇ?中三の時に付き合ってたかなんだかの俺のツレ。けいちゃんだよ」
お兄ちゃんのその言葉に瑠奈は思い出したように、小さく声をあげた
全てが頭の中で解決して、お兄ちゃんにしがみつく
「全部、瑠奈が悪い..」
ほぼ放心状態で、そう何度も繰り返した
‥
けいちゃんと呼ばれる男
智也と付き合う時に別れた多くの中の一人
本気で好きな人できたから別れて―
記憶の中で、けいちゃんは泣いてた気がする
他の奴にも電話するから切るよ。もう二度と連絡しないで―
本気の恋愛なんかしらなくて、瑠奈が一番残酷だった時
それでも好きでいてくれた人達を
瑠奈は、簡単に切り捨てた―..