君を想う【実話】
いつもの仕事帰り、なんとなく送りを断って歩いて帰っていた




真っ暗な道




街灯の下、照らしだされた一人の男




瑠奈は思わず立ち止まる




お互いの視線が離れない





その男は..




目を疑うほど、海斗に似ていた―..





「ねぇ、なんでそんな顔してんの?」



これが男の第一声



「あんた目が死んでんだけど」



ハッと我に返る




何こいつ..




こんな失礼な男、海斗と似ても似つかない




瑠奈は無言で足を進める




「ちょっ、待ってよ」



腕を掴まれ、男の顔が至近距離に移る




そっくりだ..




うまく呼吸ができずに、生唾を飲み込む




「危ないから送る。近い?」


「あ..まぁまぁ..」



思わず頷いてしまった





初対面なのに、何故か安心感がある男




海斗に似てるからかな..




二人は、お互いに黙ったまま足を進める



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