君を想う【実話】
瑠奈が目を覚ますと、拓磨は既に起きて煙草を吸っていた


「..おはよっ」


夢じゃなかったことを実感する


「買い物いくから、早く用意しろ」


瑠奈はお風呂に入り、化粧をして髪を巻く


拓磨はそれをジッと見ていた


「お前、髪ストレートのほうが似合うんじゃね?」


そんなこと言われたの初めてで、瑠奈はポカンと拓磨を見る


というより、瑠奈には巻き髪が定着していた


「アホ面。用意終わったならいくぞ」


足早に部屋を出る拓磨の後を追う


拓磨は、駐車場にある一つのセダン車にキーを差し込む


「..あんたは車なんだ」


瑠奈が自然と口にしてしまった言葉に、拓磨は不愉快そうな顔をした


「早く乗れ」


言われるまま助手席に座り込む



無言の空気が流れる



「さっき、誰と比べた?」


拓磨は正面から視線を反らさずに聞いた


「別に..」


ふーん、と興味なさ気に拓磨は煙草に火をつける


瑠奈も何だか気まずくて、煙草に火をつけた



しばらくして、拓磨が車を止めたのは大きなホームセンター


「いくぞ」


拓磨に手を引かれ、中に入る
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