君を想う【実話】
「流れ星をね、探してるだけ」
瑠奈は星空を見上げる
「大事なお願いしてるの」
その言葉に、隣で小さく笑う声がした
「自分から聞いて笑わないでよね」
「ふっ..お前にしては、何だか可愛くて」
瑠奈の膨らました頬に、拓磨の手が触れた
「あ、わりぃ」
でもすぐに慌てたような声をあげ、その手は離れる
「あんたって、ほんとに不思議だよね」
それを見て瑠奈は笑った
「うるせぇ。明日お前も休みだろ?寝ねぇの?」
「どっか連れてってくれるなら寝るけど〜」
まだ流れ星を探したかったから、何となく言ってみた
拓磨は瑠奈の頭に手をついて立ち上がる
ほらね..
「連れてってやるから、早く眠れ」
「は?」
自分から言っておいて、瑠奈はマヌケな声をあげる
こないだ言ったら嫌だ、と即答されたから断られると思ってた
「ほら、寝るぞ」
瑠奈の手を引き、部屋に入れる
「おやすみ」
「おう」
明日、どこ行くのかな..
そんなことを考えてたら、いつの間にか眠っていた