君を想う【実話】


「わぁ〜っ!!さすが平日は空いてるねっ!」


「子供よりはしゃいでんじゃねぇよ」


そんなことを言ってる拓磨も嬉しそうに笑ってる


「ねぇ、あれ乗る!」


瑠奈は掴まれてる手を上下にふった


いつもそうだけど、手を繋いでるというよりは、拓磨が瑠奈の手を掴んでるといったほうが正しい


「わかったわかった」


子供をあやすようにそう言うと、拓磨は手を離さずについてくる





..




「あんた乗りたいのないの?」


一通り乗った後、瑠奈は拓磨に問いかける


「聞くの遅くね?あ、あれ乗りたい」


指差す先は、巨大観覧車



瑠奈は怒られないように、笑いを堪えながら歩く



空いていて、すぐに乗れた



「めっちゃ綺麗だね」


「すげぇな」



段々と日が暮れるコントラストが妙に綺麗で、瑠奈と拓磨は窓にくっついて外を見ていた



頂上が近づくと、瑠奈は空を見上げる




いくら近づいても、手が届くことはない空





智也みたい..




そんなことを思ったら、笑みがこぼれた


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