君を想う【実話】
拓磨と付き合い始めて、不満はなかった


今までと同じ


ただ違うのは、触れ合うことだけ





「流れ星、流れないなぁ..」


瑠奈は相変わらず毎日、空を見上げていた



もうすぐ智也と出会った季節―..



「お前、流れ星に何を願ってんの?」


そういえば、もう一つ変わったこと


拓磨が瑠奈に色々と質問してくるようになった



「..大切な人の幸せ」


自分で言って悲しくなる


「お前は生意気なくせに、いつも泣きそうな顔してんな」


「あんたにだけは言われたくないけど」


拓磨と瑠奈は、顔を見合わせて少し微笑む



二人は、よく似ていた



「お前、仕事辞めろよ。俺が食わしてくから」


拓磨はいつものように、突拍子もないことを言い出す


「先月No.1もなったしそれは別に構わないけど..」


先月ついに、目標だったNo.1も手に入れた瑠奈は目標がなくなっていた


「じゃぁいいじゃん」


拓磨は軽く答える



こいつは、自分が何を言ってるかわかってんのかな..



瑠奈は空を見上げながら、横目で拓磨を見て小さく溜め息をついた
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