君を想う【実話】
「いい友達もってんな」
静達を車で送ったあと、拓磨はそう優しく呟いた
「うんっ!でも、あんな無愛想な拓磨が笑顔だったから驚いた」
あんな笑顔をさせるのに時間がかかった瑠奈は、ちょっとだけ嫉妬
なんてね..
「お前の大切な人は、俺にとっても大切だから」
バッグミラー越しに微笑む拓磨
「キャラ違うよ?笑」
本当は嬉しいのに、照れ隠しで笑い飛ばす
「ふっ..可愛い奴」
まるで瑠奈の心を読み取ったように、拓磨は軽く笑った
拓磨から可愛い、なんて聞けるのは相当レアなこと
思わず笑みがこぼれる
「今度は、拓磨の友達にも会わせてね」
「おう」
何も知らずに始まった二人には、まだまだ知らないことが多すぎる
少しずつ、時間をかけて知っていこう..
‥
「ん..ぁあ..っ..」
お互いの想いが通じあったあの日から、拓磨は電気をつけて瑠奈を抱くようになった
「るな..っ」
そして、愛しそうに瑠奈の名前を呼ぶ
智也だけだと思っていた
抱かれる瑠奈の首元に輝くペアリング
もうこれを外すことがないように..