君を想う【実話】
夢を見た..
瑠奈は一人、真っ暗な暗闇の中で泣いている
その時、小さくて暖かな光が瑠奈を包みこんだ
「大丈夫だよ、ママ」
そう言って、小さな光は静かに消えた
変わりに眩しい大きな光が差し込んでくる
瑠奈―
懐かしい声がする
あなたは、誰..?
大きな手が、瑠奈の前に差し出された
あなたは―..
「瑠奈っ!るなぁ!」
目を開くと、真っ白な天井と拓磨の顔が飛込んできた
拓磨の顔は、涙でグチャグチャ
でも、しっかりと瑠奈の手を握っていた
「..赤ちゃんは?」
その言葉に、拓磨の顔色が変わる
「ねぇ..答えてよっ!」
無言でうつ向く拓磨にしがみつき、声をあげた
「..赤ちゃんは..助からなかった..」
助からなかった..?
赤ちゃんは、もう瑠奈のお腹にいないの?―
「嫌..っ..いやあぁぁーっ!!!」
神様..
あなたが存在するなら
あなたを許さない
絶対に―..